ボーダフォン、チェコの原発にローカル5Gを導入

電気通信大手の英ボーダフォンは8月30日、チェコ国有電力CEZのテメリン原子力発
電所で第5世代(5G)移動通信規格による閉域網(MPN、ローカル5G)を試験導入し
た。両社によると、原発でローカル5Gが稼働したのは欧州で初めて。
ローカル5Gが利用できるのは、原発敷地内の屋外部分と発電棟の特定エリアだ。導
入により、トランシーバ通信が不要になるほか、拡張現実(AR)技術で業務をサ
ポートできるようになる。
ボーダフォンは2022年、チェコ自動車大手シュコダ自動車の工場にもローカル5Gを
導入した。最高1ギガビット秒(Gbps)の高速接続とレイテンシー(転送要求を出
してから実際にデータが送られてくるまでに生じる、通信の遅延時間)の小ささが
特長で、自動駐車が可能になったほか、ロボット・機械・センサ間の通信が向上し
た。
ボーダフォンはほかにも独化学大手BASFや伊エネルギーのSNAM、ラグビーのアイル
ランド代表チームなどにMPNを導入した実績がある。

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