カザフのフィンテック大手、トルコECのヘプシブラダを買収

カザフスタンの金融・フィンテックグループであるカスピ(Kaspi.kz)は18日、ト
ルコのDマーケット・エレクトロニック・サービシーズ・アンド・トレーディング
から、同国電子商取引(EC)大手ヘプシブラダ(Hepsiburada)の株式65.41%を現
金11億3,000万米ドル弱で買収すると発表した。関係当局の承認を経て、来年半ば
までの手続き完了を見込む。買収手続き完了時に6億ドル、その後6カ月以内に5億
2,690万ドルを支払う。ヘプシブラダの株価(17日終値)2.2ドルを基に算出した時
価は約7億700万ドルだった。
ヘプシブラダは2000年にドアングループのハンザデ・ドアン氏が設立。常にトルコ
のEC大手の一角を占めてきた。2023年の流通総額(GMV)は40億ドル、利用客数は
1,200万人、取引社数は10万1,000社に上った。24年上半期の対GMV営業利益
(EBITDA)率は2.4%だった。21年に米ナスダックで新規株式公開(IPO)を実施し
たが、株価が公募価格を大きく下回る状況が続いている。
カスピは決済、マーケットプレイス、フィンテックの3事業を運営し、消費者にも
小売業者にもサービスを提供する。同社のアプリではオンライン・ショッピングの
ほか、後払い決済・少額融資(BNPL)、運転免許証更新、事業登録などのサービス
が利用できる。
今回の取引については、「1億人が利用可能なサービス」を確立する目標に一歩近
づいたとコメントしている。手続き終了後も、カスピ、ヘプシブラダの両ブランド
及び運営形態を維持する方針だ。

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