爆撃用ドローンのラトビア新興企業、400万ユーロを調達

軍事用ドローンの開発を手がけるラトビアのオリジン・ロボティクス(Origin
Robotics)が400万ユーロを調達した。エストニアのチェンジ・ベンチャーズと英
シリコン・ラウンドアバウト・ベンチャーズから合わせて240万ユーロの投資を受
け入れたほか、欧州連合(EU)とラトビア防衛省から合計160万ユーロの助成を受
けた。調達資金は製品開発のほか、開発・販売を始めとする従業員拡大に投じる。
創業者の2人はもともと動画撮影用ドローンを手がけており、スキーやサーフィン
などのアウトドアスポーツの愛好家向けに、自律飛行で自動的に追いかけ、スポー
ツをしている姿を撮影するドローン「エアドッグ」を開発した。しかし、ロシアに
よる対ウクライナ侵攻を機に、防衛に活用できないかと考え、オリジンを設立し
た。
ウクライナ軍と提携して開発に取り組んでいるうち、ドローンによる体当たり攻撃
が始まり、その数が増えていった。この戦法は「使い捨て」で、命中率を上げるた
め精度を高めればコストがかさみ、コストを下げようとすると精密誘導技術や妨害
電波対策が不十分となり、命中率が下がる。
これに対するオリジンの回答が爆撃用ドローン「BEAK」だ。誘導技術を磨き、従来
型よりも高い位置から正確に標的上に投下できるようにした。爆弾の最大積載量は
4キロ。爆撃機と同じように、爆弾を除けば再利用できるため、システムとしてみ
れば、コストを抑えながら高い命中率を確保できるという。
1人で運べる手軽さと、操作の簡単さで作戦へ投入しやすいのも特長だ。周囲の状
況が目まぐるしく変化するなかでも柔軟に運用できる。。
すでに実戦下での試験もこなしており、北大西洋条約機構(NATO)に加盟する2カ
国と商業契約を結んだ。

オリジン・ロボティクス社ホームページ
https://origin-robotics.com/

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