さよならチェコ航空、101年の歴史に幕

チェコ航空(CSA)の最後の運航便OK767便が26日、プラハのヴァツラフ・ハヴェル
空港に着陸し、101年の長い歴史の幕を下ろした。
CSAはチェコ・スロバキア航空として1923年10月6日に設立された。営業を続けてい
る航空会社としては、蘭KLM航空、コロンビアのアビアンカ航空、豪カンタス航
空、アエロフロート・ロシア航空に次いで5番目に古く、国がチェコとスロバキア
に分かれた2年後、95年に「チェコ航空」に改称した。
チェコ・テレビの報道番組「CTレポーター」の取材に対し、2003〜06年にCSAの社
長を務めたヤロスワフ・トゥヴィルディーク元防衛相(サッカーチームSKスラビ
ア・プラハの現会長)は当時を「赤字経営になり、資産を売却し始めた」時期と回
想。「デロイトやマッキンゼーといった大手と大型コンサルティング契約を結び、
格安航空(LCC)の躍進に代表されるような国際航空市場の変化に対応すべく格闘
していた」と振り返った。
前任のミロスラフ・クーラ氏は、トゥヴィルディーク氏を「おそらく航空業界のこ
とを何も分かっていなかった」と評したが、一方で「退任時にキャッシュフローが
15億コルナ(6,000万ユーロ)あったとはいえ、私自身もCSAをめぐる状況の深刻さ
を理解していなかったかもしれない」と反省した。
CSAは2013年に大韓航空に買収されたが、復活が成らず、17年に国内LCCのスマート
ウィングの傘下に入った。そして新型コロナのパンデミックが始まった20年に破産
手続きを申請していた。

上部へスクロール