単層カーボンナノチューブのOCSiAl、セルビアに量産工場開設

ルクセンブルクに本拠を置く単層カーボンナノチューブ(単層CNT)世界最大手の
OCSiAlは29日、セルビアの首都ベオグラード近郊のスタラ・パゾヴァに工場を開設
した。単層CNTの量産工場は欧州初。欧州、北米、アジアの顧客向けに単層CNT製品
「TUBALL」とCNTベースの製品を生産する。
新工場は面積が1万平方メートル、従業員数が200人以上。年産能力は当初60トン
で、来年中に倍増させる。投資額は4,000万ユーロ。ルクセンブルクからセルビア
に対する過去最大の海外直接投資(FDI)となる。
工場は単層CNTの合成装置をはじめ、凝集しやすい特性を持つCNTを分散させるライ
ンや研究開発拠点、品質管理室などを併設する。リチウムイオンバッテリー用にナ
ノチューブ分散液も製造し、毎年、電動車100万台分(1台当たりのバッテリー容量
を65キロワット時として計算)のバッテリーの性能向上に貢献できる、としてい
る。

上部へスクロール