自動倉庫のブライトピック、1,200万米ドルを調達

自動倉庫ソリューションを手がけるスロバキアのブライトピック(Brightpick)は
12日、株式投資及びベンチャーデット(借り入れ)の形で1,200万米ドルを調達し
たと発表した。資金は主に米国事業の強化に振り向ける。
ブライトピックは2021年、3次元センサーやばら積みピッキングロボットを開発生
産するフォトネオのスピンオフ企業として創業した。3Dビジョンを搭載したピッキ
ングロボットと自動走行搬送ロボット(AMR)を一体化し、作業効率化を実現する
ソリューションを開発した。
AMRがピッキングロボットとコンテナを載せて、注文品のある棚を回り、各所で
ピッキングロボットが注文品を取り出す。ばら積みにも対応し、注文(出荷先)別
に集品するシングルピッキングを広範囲で自動化できる。受注処理の正確性が向上
し、倉庫の保管密度も高まる。
標準的な保管棚の大きさに対応しており、導入が数週間以内に済むのも強みだ。
調達資金は米国事業の拡大に投じる。同国はブライトピックの重要市場で、2024年
売上高の半分を占める見通しだ。
今回の調達では、欧州復興開発銀行(EBRD)が主幹事を務めた。このほか、既存株
主のパヴェル・バウディシュ氏とエドゥアルド・クチェラ氏(共にアバスト創業
者)、ミロスラフ・トゥルンカ氏(ESET創業者)、ユライ・ドゥリシュ(フィン
ヴィズ創業者)も参加した。
EBRDの支援は、同行のベンチャーキャピタル投資プログラムの一環。アーリー又は
グロース・ステージのテクノロジー企業を株式投資もしくは株式に関連する手段で
支援することを目的としている。
EBRDが事業の対象としている東欧や中央アジアなどの地域は、ベンチャーキャピタ
ルからの出資を受ける機会が少ない。これらの地域で革新的なテクノロジーの開
発・商業化を後押しすることで、ベンチャーキャピタル・ファンドの注目を高め、
投資を促進につなげる狙いがある。

ブライトピック社ホームページ
https://brightpick.ai/

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