「ニュースの通りだな~」と思った。1週間分の食材購入に近所のスーパーに出かけると、陳列棚の一部がガランとしていた。小麦粉は全くなく、食用油のコーナーにはオリーブオイルが残っているだけである。トイレットペーパーはあるものの、いつもに比べかなり少ない。コロナ禍が始まった頃に比べると今のところ状況はましだが、買い溜めをする人は相変わらず少なくないようだ。
その後、街中のアジア食材店に行くと、馴染みの女将とこの話題で盛り上がった。彼女は苦労して食用油をゲットしたとのこと。普段は話に加わらない若い店員も珍しく関心を示し、スーパーで撮った食用油の写真を見せてくれた。1人2本までの制限付きだったわと笑いながら語っていた。
寿司をテイクアウトするために最後に立ち寄った日本レストランでは店主が、10リットル入りの業務用食用油がメトロで売り切れ同業者が困っていると教えてくれた。天ぷらなどの揚げ物は近い将来、食べられなくなるのだろうか。そうでなかったとしても値段は大幅に上がるだろう。
サラダ油や小麦粉がなくても個人的には困らない。油はオリーブオイルとバター、ごま油を少量使うだけだし、小麦粉もめったに使わない。パンは基本的にドイツが主要産地であるライムギかディンケル(スペルト小麦)しか食べないため、小麦のパンがなくなっても何とかなるだろう。
ただ、来冬を暖房なしで過ごさなければならないような事態はできれば避けたい。凍えながらかじかむ指でパソコンのキーボードを一日中、叩くのは厳しい。エンゲル係数の上昇よりもその方が痛い。