連邦統計局が14日発表した2009年のドイツの消費者物上昇率は0.4%で、前年の2.6%から大幅に低下した。0.4%は1987年以来22年ぶりの低水準。景気悪化を受け石油製品の価格が大幅に下がったほか、物価に占める比重の大きい食料品も値下がりしたことなどが反映された。1999年以降のインフレ率は平均1.5%となった。
\石油製品の価格は平均15.8%下落した。下げ幅は灯油で最も大きく30.7%。自動車燃料は同11.0%(軽油18.4%、灯油8.5%)だった。
\食料品は平均1.3%値下がりし、特に乳製品は8.7%も安くなった。一方、電力料金は6.2%上昇し、タバコも3.4%高くなっている。
\09年12月の消費者物価指数は前年同月比で0.9%上昇し、上げ幅は前月(同0.4%)の2倍強に達した。09年でインフレ率がマイナスになったのは7月(マイナス0.5%)と9月(マイナス0.3%)の2回。
\12月の物価を最も強く押し上げたのは石油製品で、前年同月から11.1%高くなった。自動車燃料は12.9%、灯油も5.8%上がっている。灯油の価格が上昇したのは08年10月以来14カ月ぶり。石油を除いたコアのインフレ率は0.5%だった。
\12月の物価の前月比の上昇率は0.8%と高かった。クリスマスとジルベスター(大みそか)の影響で宿泊や旅行、航空チケット料金が大幅に上がったことが大きい。
\欧州連合(EU)基準のインフレ率は09年通期が0.2%。12月は前年同月比が0.8%、前月比が0.9%だった。
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