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2010/1/20

総合 - ドイツ経済ニュース

欧州中銀が金利据え置き、当面は超低金利維持か

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は14日にフランクフルトの本部で開いた定例政策理事会で、ユーロ圏16カ国に適用される最重要政策金利を現行の年1.0%に据え置くことを決めた。金利据え置きは8カ月連続。景気は回復に向かっているが、EC […]

欧州中央銀行(ECB)は14日にフランクフルトの本部で開いた定例政策理事会で、ユーロ圏16カ国に適用される最重要政策金利を現行の年1.0%に据え置くことを決めた。金利据え置きは8カ月連続。景気は回復に向かっているが、ECBは利上げを当面は避け、超低金利政策を継続すると目されている。

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ユーロ圏は景気後退局面を脱したが、雇用悪化には歯止めがかかっておらず、失業率は11月にユーロ導入後の最高水準である10%に達した。また、景気動向は国によって差があり、スペイン、ギリシャ、キプロスは7-9月期もマイナス成長となっている。

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ECBのトリシェ総裁は理事会後の記者会見で、景気回復は国によってばらつきがあり、今年の成長は緩やかなものにとどまるとの見方を表明。インフレ圧力も弱いことに触れ、「現行金利は適切だ」と述べた。市場ではECBが2011年まで利上げを見送るとの見方が多い。

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総裁はギリシャで財政赤字が急拡大し信用不安が起きている問題については「ギリシャを特別扱いはしない」と述べ、救済措置を講じる可能性を否定した。ギリシャがECBから融資を受ける際の担保基準の緩和に応じず、格付けが下がったギリシャ国債を担保として受け入れない方針だ。ギリシャがユーロ圏からの離脱を迫られるとの見方に関しては「ばかげた観測だ」と一蹴した。

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