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2010/2/10

企業情報

Roche AG―09年最終益は22%減に―

この記事の要約

製薬大手のスイスRoche(バーゼル)が3日発表した2009年決算の最終利益は前年比22%減の85億1,000万スイスフランに縮小した。米バイオ子会社Genentechの100%子会社化に伴う経費が27億フランに上ったこ […]

製薬大手のスイスRoche(バーゼル)が3日発表した2009年決算の最終利益は前年比22%減の85億1,000万スイスフランに縮小した。米バイオ子会社Genentechの100%子会社化に伴う経費が27億フランに上ったことや、フランに対するドル、ユーロレートの下落が響いた。一方、抗インフルエンザ治療薬「Tamiflu」の販売が好調で、売上高は8%増の490億5,000万フラン、本業のもうけを示す営業利益(特別項目を除く)も8%増の150億1,000万フランに拡大した。

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主力の医薬品部門の売上高は前年から8%増加し390億フランとなった。売り上げが特に好調だったのはTamifluで、新型インフルエンザの世界的な流行を背景に435%増の32億フランに急拡大した。また、がん治療薬は部門売上の半分以上を占め、米子会社Genentechのがん治療薬「Avastin」は同部門最高の62億ユーロに達した。診断薬部門の売上高は9%増の100億フランだった。

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今年の売上高については前年並みを見込む。Tamifluが昨年の3分の1の12億フランに縮小するものの、他の医薬品は1桁台の増収率を確保。トータルで横ばいになるという。Genentechの経営統合に関しては、管理、生産、開発コストの削減で10億ユーロのシナジー効果を予想している。

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