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2010/2/24

経済産業情報

有機食品市場が頭打ちに

この記事の要約

ドイツの有機食品市場(飲料も含む)規模は昨年、前年比1%減の58億ユーロとなり、経済危機下でもほぼ前年水準を確保した。ただ、過去10年ほど続いた年率15%以上の成長は有機食品の普及とともに終了した感がある。市場調査大手G […]

ドイツの有機食品市場(飲料も含む)規模は昨年、前年比1%減の58億ユーロとなり、経済危機下でもほぼ前年水準を確保した。ただ、過去10年ほど続いた年率15%以上の成長は有機食品の普及とともに終了した感がある。市場調査大手GfKが3万世帯を対象に実施した消費調査によると、ドイツ人の94%が年に少なくとも1度は有機食品を購入する。平均購入回数は年20回で、1人当たり年84ユーロ支出している。

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GfKによると、有機食品の販売量は昨年、前年から2%増加したものの、価格が下落したため売上高は1%減少した。売り上げが大幅に伸びたのは配達サービスとドラッグストアで、増収幅はそれぞれ20%、18%。有機食品の専門店でも2%拡大した。ただ、有機専門店の草分けであるリフォームハウスは5%の減収で、ディスカウントや一般スーパーの有機食品売上も3%落ち込んだ。

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有機食品の取扱店はここ数年でドラッグストアや一般のスーパーにも拡大し、種類も増加した。このため今回の調査では、有機食品の多様化を望む意見は5年前の30%以上から25%に減少した。「有機食品に多く払ってもよい」と回答したのは25%、「選択肢があれば、ドイツ産の有機食品を優先して買う」は48%だった。

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