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2010/3/3

経済産業情報

独CE市場、09年売上は前年並みに

この記事の要約

家電通信機器研究所(gfu)などのまとめによると、2009年の独コンシューマーエレクトロニクス(CE)市場規模は243億2,500万ユーロで、前年水準(243億7,700万ユーロ)をほぼ確保した。景気は悪化したものの個人 […]

家電通信機器研究所(gfu)などのまとめによると、2009年の独コンシューマーエレクトロニクス(CE)市場規模は243億2,500万ユーロで、前年水準(243億7,700万ユーロ)をほぼ確保した。景気は悪化したものの個人消費は比較的堅調で、高精細テレビ(HDTV)放送向けのセットトップボックスやノートパソコン(PC)の販売が好調だった。

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gfuと市場調査機関GfK、家電販売店などの業界団体BVTが定期的に実施する独CE市場調査(CEMIX)によると、09の薄型テレビ(プラズマ、液晶)の販売台数は830万台を超え、そのうち48%は37インチ以上の大型だった。昨年末時点の薄型テレビ国内設置台数(累積)は約2,500万台で、世帯普及率は65%に達した。

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テレビ全体の販売台数は前年比15.7%増の860万台に拡大した。ただ、単価が下落したため売上高は5.5%増の60億1,300万ユーロと増加幅が小さい。

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HDTV放送の受信器セットトップボックスの販売台数はケーブルが105%、サテライトが220%増えた。ブルーレイプレーヤーは280%増の52万4,000台に拡大している。

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IT機器ではノートパソコンの販売台数が630万台を超え、売上高は21.5%増の37億4,300万ユーロに拡大。デスクトップも150万台と健闘し、売上高は7.1%増の9億2,100万ユーロに上った。PDA/スマートフォンの販売台数は約300万台、売上高は11億1,700万ユーロで、それぞれ前年から3倍以上拡大している。

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一方、一般の携帯電話の販売台数は21%減の166万台に減少。通信機器全体の売上高は24.3%減の25億7,200万ユーロに落ち込んだ。

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業界関係者によると、CE売上高は今年も前年並みを維持できる見通し。09年に引き続き、薄型テレビとHDTV向けのセットトップボックスで需要増大が期待できるという。テレビの販売台数に占めるHDTV受信機内蔵テレビの割合は昨年の45%から70%に拡大すると予想している。(「目で見るドイツの経済・社会」)

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