映像データ圧縮方式の1つであるMPEG-2に関わる特許が侵害されたとして、特許を保有する複数の企業がディスカウントストア大手のAldiとLidlを相手取ってデュッセルドルフ地方裁判所に裁判を起こした。両社が販売するテレビやパソコンなどのデジタル家電で当該特許が使用されていながら相応のライセンス料が支払われていないと非難している。MPEG-2関連特許を管理する米MPEG LAが16日、明らかにした。
\MPEG LAによると、訴えられたのはAldi NordとAldi Sued、Lidl Stiftung、Lidl Dienstleistungの4社。対象製品はAldiとLidlがそれぞれ「Tevion」と「Silvercrest」のプライベートブランドで販売するパソコン、DVD/ブルーレイディスク(BD)プレーヤー、テレビ、セットトップボックスなどのデジタル家電で、特許保有者側はこれまでの特許使用料の支払いおよび同特許を使用する製品の製造・販売・広告・輸出差し止めを求めている。
\MPEG-2は映像データの圧縮規格の1つで、デジタル放送やDVDビデオなど高画質の動画で広く採用されている。さまざまな電機メーカーが技術開発を行っており、基本技術に関する特許だけでも870件以上に上る。
\MPEG-2をめぐっては昨年8月にも独家電販売大手Medionが、ライセンス料支払いと当該技術を使用した製品の製造販売中止などを求める訴訟を起こされた。IT専門サイトheise Onlineによると、同社はこれまでのところライセンス料の支払いに応じていないという。
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