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2010/3/31

経済産業情報

サービス業が雇用の受け皿に=DIHK

この記事の要約

景気回復期の今年はサービス業が雇用の受け皿になりそうだ。ドイツ商工会議所連合会(DIHK)のマーティン・ヴァンスレーベン事務局長はこのほど、『フランクフルターアルゲマイネ』紙の取材に対し、「サービス業界は今年、新たに約3 […]

景気回復期の今年はサービス業が雇用の受け皿になりそうだ。ドイツ商工会議所連合会(DIHK)のマーティン・ヴァンスレーベン事務局長はこのほど、『フランクフルターアルゲマイネ』紙の取材に対し、「サービス業界は今年、新たに約30万人を雇用する」との見通しを明らかにした。サービス業で景気回復が先行し雇用が拡大、これにより製造業など他の業界の雇用減が相殺され、失業率の大幅上昇が食い止められるという。

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DIHKが企業向けに実施した業績見通しに関する最新アンケート調査によると、サービス業では業績が「良くなる」と回答した企業が26%で、「悪くなる」を6ポイント上回った。製造業では「良くなる」が「悪くなる」より16ポイント多かったが、これは昨年の落ち込みが他の業界に比べ大きかったことの反動という。小売業と建設業では「悪くなる」が「良くなる」をそれぞれ7ポイント、20ポイント上回った。

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サービス業のなかではIT、保険、企業コンサルティング、市場調査など知識産業(Knowledge economy)分野で大幅な雇用増が見込まれる。また、医療機関やコンサート会場、劇場、マスコミ、映画産業、フィットネスクラブでも求人が増える見通し。特にパートタイムの仕事が多く、すでに職業仲介事業者は企業からの問い合わせの拡大に対応する準備を進めているという。

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DIHKは今年の失業者数を前年より20万人多い平均360万人と予想。国内総生産(GDP)成長率については、政府予想の1.4%を大きく上回る2.3%を見込んでいる。

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