欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2010/4/14

経済産業情報

代替燃料で駆動する飛行機、競争が本格化

この記事の要約

水素燃料や太陽電池など、化石燃料を使用しない飛行機の開発競争が加速している。スイスSolar Impulsは7日、太陽エネルギーのみを駆動源とする飛行機「Solar Impulse HB-SIA」の初試験飛行に成功。高度 […]

水素燃料や太陽電池など、化石燃料を使用しない飛行機の開発競争が加速している。スイスSolar Impulsは7日、太陽エネルギーのみを駆動源とする飛行機「Solar Impulse HB-SIA」の初試験飛行に成功。高度1,200メートルまで上昇した後、87分にわたって飛行を継続した。

\

フリードリヒスハーフェンで翌8日から開催された航空見本市「Aero」では、中国のYuneecが2人乗りの電気飛行機「E430」の量産モデルを、独PC Aero(ランツベルク)は1人乗りソーラー飛行機「Elektra One」の試作モデルをそれぞれ発表した。

\

PC Aeroのカリン・ゴーロガン社長は『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版)』の取材に対し、「ハイブリッド飛行機や電気飛行機の実用化は、自動車産業と同様、電池の性能向上がカギを握る。ビジネス客を乗せてミュンヘン~ハンブルク間を飛べるようになるには最低10年を要するだろう」との見方を示した。また、Yuneecが工場を建設し量産体制を整えていることについては、「特に心配していない」と発言。独立して起業する前はEADSのエンジニアだったという同社長は「航空機の製造には高い技術とノウハウが必要だ。組み立てる設備があればよいというものではない」と言い切った。

\