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2010/5/19

企業情報

Allianz SE―1-3月期業績回復、自然災害は損保の利益圧迫―

この記事の要約

保険大手のAllianz(ミュンヘン)が12日発表した2010年1-3月期(第1四半期)決算の最終利益は15億8,800万ユーロで、前年同期の2,900万ユーロから急増した。生保・健保事業が好調だったほか、資本市場の回復 […]

保険大手のAllianz(ミュンヘン)が12日発表した2010年1-3月期(第1四半期)決算の最終利益は15億8,800万ユーロで、前年同期の2,900万ユーロから急増した。生保・健保事業が好調だったほか、資本市場の回復で有価証券の減損処理が7億ユーロ減の5,200万ユーロに低下したことが大きい。前年同期は銀行子会社Dresdner Bankの売却で4億ユーロの損失を計上したため、利益が押し下げられていたという事情もある。

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生保・健保事業の保険料収入は前年同期比18%増の15億4,000万ユーロに拡大。営業利益は同102%増の8億1,200万ユーロに倍増した。

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一方、主力の損保事業は価格競争の激化と自然災害の多発が響き営業利益が26.5%減の7億1,200万ユーロに落ち込んだ。自然災害の引当金は8億ユーロで、そのうち欧州を襲った冬の寒波とチリ地震が5億5,500万ユーロを占める。収益力の指標であるコンバインドレシオ(味損害率と正味事業比率の合計値。100を超えると支出が収入を上回る保険引受損失が発生していることを意味する)は98.7%から100.4%へと悪化した。

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2010年通期の業績については営業利益で67億~77億ユーロを見込む。メキシコ湾原油流出事故の影響は軽微だとしている。

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