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2010/5/26

総合 - ドイツ経済ニュース

「中東市場開拓のチャンス逃すな」、商工会議所が政府に提言

この記事の要約

経済界が中東市場に熱い視線を注いでいる。巨大なプロジェクトが相次ぎ、経済の急成長が長期的に見込めるためだ。ドイツ商工会議所連合会(DIHK)はメルケル独首相の湾岸諸国訪問(24~27日)を前に提言書を作成、ドイツや欧州連 […]

経済界が中東市場に熱い視線を注いでいる。巨大なプロジェクトが相次ぎ、経済の急成長が長期的に見込めるためだ。ドイツ商工会議所連合会(DIHK)はメルケル独首相の湾岸諸国訪問(24~27日)を前に提言書を作成、ドイツや欧州連合(EU)の企業が現地市場を開拓するには政治的な支援や枠組みが欠かせないとの立場を表明した。同提言書を入手したロイター通信が20日、報じた。

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DIHKによると、湾岸協力会議(GCC)に加盟する6カ国(アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア)の経済成長率は今年5%と高く、カタール限ると18%に達する見通し。入札・建設中のプロジェクトはGCC全体で現在2兆8,000ドルと極めて規模が大きい。

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だが、中東諸国は近年、欧州よりもアジア諸国を重視するようになっており、欧州企業には風向きが悪くなっているという。

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DIHKはこうした認識をもとに◇アラブ諸国と二重課税防止協定を結ぶ◇GCCの諸機関の戦略的に重要なポストにドイツの専門家が就任するよう働きかける◇GCC諸国にドイツの大学を設置する◇GCC諸国のビジネスマンに対しビザ発給手続きを簡素化する◇GCC諸国の企業がドイツ企業に出資、ないし買収するのを阻止しない――よう政府に要請した。

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