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2010/6/2

経済産業情報

省エネ電球、ドイツでは不人気

この記事の要約

独市場調査大手のGfKによると、今年1-3月期の省エネ電球(電球型蛍光灯)の国内販売数は前年同期に比べ6%減少した。欧州連合(EU)では昨年9月から100ワット以上の白熱電球の販売が禁止されたが、同措置はこれまでのところ […]

独市場調査大手のGfKによると、今年1-3月期の省エネ電球(電球型蛍光灯)の国内販売数は前年同期に比べ6%減少した。欧州連合(EU)では昨年9月から100ワット以上の白熱電球の販売が禁止されたが、同措置はこれまでのところ省エネ電球の追い風になっていない。一方、ハロゲン電球の販売は6%増加。昨年市場に登場したLED電球は倍増した。

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電球大手メーカーOsramの関係者によると、省エネ電球の販売がドイツで振るわない理由としては、◇ハロゲン電球やLED電球への関心が高まった◇寿命の長い省エネ電球への切り替えがすでに進んでいるため販売が頭打ちになった◇価格が高い◇光の色合いに温かさが欠ける◇水銀含有に懸念がある――などが考えられるという。ドイツではEUが白熱電球の段階的販売禁止を決めたことに対し、「EUの干渉」「省エネ電球メーカーへの販売支援」という批判があり、これも省エネ電球の低迷につながっているもようだ。

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一方、北欧や東欧、南欧では省エネ電球が好意的に受け入れられている。英国ではエネルギー業界の導入支援もあり、早い時期に省エネ電球への切り替えが進んだという。

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業界関係者によると、欧州電球市場における省エネ電球のシェアは現在約14%。10年後には約3分の2まで上昇する見通し。ハロゲン電球は20~25%、残りの約10%はLED電球が占めるという。

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