ベアリング大手の独Schaeffler(ヘアツォーゲンアウラハ)は28日、同日付で有限持ち株会社Schaeffler GmbHを設立したと発表した。2009年に買収した自動車部品大手Continentalとの経営統合をにらんだ措置とみられ、全事業会社と保有するContinental株は新会社の傘下に移された。
\SchaefflerはContinental買収に伴い巨額の債務を背負った。Continentalも07年にSiemensの自動車部品部門VDOを買収したことで財務が悪化しており、両社は経営統合後に株式市場で資金を調達し財務を安定化させる狙いとみられる。
\有限会社化はContinentalとの経営統合をしやすくするための措置。Schaefflerが昨年8月に債務を借り換えた際、債権銀行団から事業の透明性を高めるため人的会社から資本会社に転換することを求められていたという事情もある。
\今回の措置に伴い、Schaefflerには労使の代表からなる計20人の監査役会が設置された。このため同社の事業方針をオーナー一族のシェフラー家が単独で決定するこれまでのあり方は改められ、重要事項の決定は監査役会の承認を得なければならなくなった。29日付『南ドイツ新聞』によると、Schaefflerは2010年度から決算を公開し、早ければ2011年にもContinentalと合併する見通しという。
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