欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2010/7/7

経済産業情報

上期の乗用車販売29%減に、輸出は好調

この記事の要約

ドイツ連邦陸運局(KBA)が5日発表した2010年1-6月期の乗用車新車登録台数は146万8,791台で、前年同期から28.7%減少した。昨年実施された新車買い替え補助金制度の反動が大きく、6月単月の実績も前年同月比32 […]

ドイツ連邦陸運局(KBA)が5日発表した2010年1-6月期の乗用車新車登録台数は146万8,791台で、前年同期から28.7%減少した。昨年実施された新車買い替え補助金制度の反動が大きく、6月単月の実績も前年同月比32.3%減の28万9,259台と大幅に落ち込んだ。

\

KBAによると、1-6月期の販売が特に振るわなかったのは超小型、小型部門で、ともにほぼ半減した。アンダーミドルクラスとミニバンもそれぞれ26.8%、16.2%減少している。一方、アッパーミドル、アッパークラスは販売が増え、スポーツ車は16.9%の伸びを示した。

\

新車に占める「ユーロ5」(最新の欧州排ガス基準)対応車の割合は59.5%で、走行1キロメートル当たりの新車の二酸化炭素(CO2)排出量は平均153.5グラムとなった。

\

上半期の新車登録台数が増えたブランドは日産/インフィニティ(29.0%増の3万302台)、ランドローバー(23.6%増の3,133台)、ジャガー(3.9%増の1,534台)のみで、残りはすべて減少した。減少幅が1ケタ台にとどまったのは昨年振るわなかった高級ブランドBMW/Mini(1.0%減の13万5,367台)、メルセデス(6.1%減の13万6,567台)の3つにとどまった。

\

一方、ドイツ製乗用車の輸出は好調で、独自動車工業会(VDA)によると、1-6月期は前年同期比44%増の216万台に拡大した。中国・米国向けが特に伸びており、国内生産台数も23%増の285万台に達した。VDAは2010年通期の輸出が少なくとも前年比20%増の415万台、国内生産が同10%増の545万台に拡大すると予想している。

\