太陽電池メーカーのConergy(ハンブルク)は7月29日、同月末で切れる融資契約を原則的に2011年12月末日まで延長することで債権銀行団と合意したと発表した。同社によると、経営再建の成果が業績に反映され始めており、銀行サイドが猶予期間を与えたもよう。今後行われる監査法人による財務鑑定で資本増強が必要との結論が出た場合、債権行は融資契約を今年12月21日付で打ち切ることができる。
\Conergyは幅広い分野に手を広げたことで経営が悪化。その後、経営資源を太陽電池分野に絞り込んだものの、太陽電池の原料であるシリコンウエハーの調達契約をシリコン価格が高騰していた2007年の時点で結んだため、財務が圧迫されていた。
\シリコンウエハーの契約価格については昨年、大幅に引き下げることで供給元の米MEMCと合意が成立した。また、2009年の営業損失は前年比80%減の3,700万ユーロ(暫定値)に減少。経営陣は今年、黒字化を見込んでいる。
\監査法人の財務鑑定で資本増強が必要と判断された場合は、債務削減計画を速やかに作成・実施するとしている。債権銀行はその際、債権の株式化ないし部分放棄に応じる考えを示唆しているという。
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