キリンホールディングスは3日、欧州統括会社キリン・ヨーロッパ(KEG)が日本国内で2009年3月にフルリニューアルした「キリン一番搾り生ビール」の欧州大陸向け商品「KIRIN ICHIBAN(キリン一番搾り)」を10月上旬からドイツで製造すると発表した。KIRIN ICHIBANを一段と高い鮮度で欧州各地に輸送するとともに、物流距離の大幅な短縮により環境負荷の軽減も図る。日本ブランドのビールがドイツで生産されるのは今回が初めて。これまではロシアとイギリスで委託製造してきた。
\KIRIN ICHIBANをミュンヘン郊外フライジング市にある世界最古のビール醸造所Bayerische Staatsbrauerei Weihenstephan(ヴァイエンシュテハン醸造所)で製造し、欧州23カ国で販売する。昨年のフルリニューアルで麦芽100%に刷新したことからドイツでの製造が可能になった。ドイツでは16世紀に制定されたビール純粋令により、麦芽100%以外のビール醸造が現在も認められていない。
\キリンはKIRIN ICHIBANをドイツで製造することで、欧州市場におけるプレミアムブランドとしての地位を強化していく。
\Weihenstephanは1040年の創業。技術開発でミュンヘン工科大学などと積極的に提携し、品質管理や製造体制の面で高い評価を得ている。2万3,000キロリットルの生産能力を持つ。
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