欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2010/8/4

経済産業情報

独化学大手、金融危機前の水準まで回復

この記事の要約

独化学大手のバイエル、バイエル、メルクは7月29日、2010年4-6月期の決算をそれぞれ発表した。世界的な需要回復と、景気悪化を受けて導入したコスト削減策の効果で3社とも業績が大きく改善、金融危機が起こる以前とほぼ同じ水 […]

独化学大手のバイエル、バイエル、メルクは7月29日、2010年4-6月期の決算をそれぞれ発表した。世界的な需要回復と、景気悪化を受けて導入したコスト削減策の効果で3社とも業績が大きく改善、金融危機が起こる以前とほぼ同じ水準まで持ち直した。(表参照)

\

バイエルの4-6月期連結売上高は前年同期比14.6%増の91億7,900万ユーロに拡大。特に化学部門(マテリアルサイエンス)は回復がめざましく、営業損益(EBITベース)が8,400万ユーロの赤字から2億2,600万ユーロの黒字へと改善した。景気の変動を受けにくい製薬部門(ヘルスケア)は売上高で6.4%増の43億500万ユーロを確保したものの、営業利益は1億9,000万ユーロの特損計上が響き30%減の5億7,500万ユーロに落ち込んでいる。農業化学部門は天候不順による需要低迷などが足かせとなり営業利益が33.2%後退した。

\

BASFの営業利益(EBITベース)は前年同期の2.7倍の20億7,900万ユーロに急拡大、売上高も29.7%増の162億1,400万ユーロと大きく伸びた。

\

メルクの売上高は15.6%増の22億800万ユーロに増加した。化学部門の回復が顕著で、売上高は32%増の6億4,400万ユーロ、営業利益は3倍以上の1億6,600万ユーロと大幅に改善した。

\