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2010/8/25

企業情報

Carl Zeiss AG―メガネレンズ合弁を子会社化―

この記事の要約

光学・医療機器大手Carl Zeiss(オーバーコッヘン)は20日、眼鏡レンズ合弁会社Carl Zeiss Vision(アーレン、以下CZV)の債務の大半を買い取るほか、6週間以内に9,000ユーロの増資も引き受けるこ […]

光学・医療機器大手Carl Zeiss(オーバーコッヘン)は20日、眼鏡レンズ合弁会社Carl Zeiss Vision(アーレン、以下CZV)の債務の大半を買い取るほか、6週間以内に9,000ユーロの増資も引き受けることで、CZVの債権銀行団と合意したと発表した。これに伴いCZVに50%出資するスウェーデンの金融投資会社EQTは少数株主となる。EQTは50%以上の資本確保を出資の基本方針としているため、最終的にはCZVから完全撤退する見通し。

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Carl Zeissは2005年、EQTの支援を受けて米国の眼鏡レンズ大手Solaを8億2,000万ユーロで買収。その後、EQTと合弁会社CZVを設立し眼鏡レンズ事業を移管した。

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CZVはSola買収に伴う負債8億ユーロを抱えるうえ、価格競争の激化と景気後退による需要減少で業績が低迷。融資条件に2度違反したのを機に、Carl Zeissは債権銀行団との交渉を開始していた。

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Carl Zeissは「CZVは戦略的に重要」として、EQTが撤退した後はCZVを100%子会社化する方針。CZVの上場の可能性については、当面はないとしている。

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