はき捨てられて路上に付着するチューインガムに業を煮やしたベルリン市当局が、対策に乗り出した。市の中心部にあるアレクサンダー広場に特殊なテフロン加工が施された敷石を敷設する計画で、現在は一部の区画で試験導入中だ。大衆紙『ビルト』によると、広場全体に敷設した場合、コストは5億ユーロに上るという。
\ベルリン市は数年前、数億ユーロを投じてアレクサンダー広場の改修工事を行い、花崗岩の敷石を敷設した。石の色合いや風合いは景観と美しく調和していた。
\だが、石表面の凸凹が仇となってガムが食い込むように付着してしまうため除去が難しく、美観が損なわれるという問題が浮上。市当局はガムを除去するためこれまでに数回、高圧洗浄機で清掃を行ったが、この方法はコストがかかりすぎるうえ、洗浄機によって石の明るい部分にシミもできるため、新たな対策を模索していた。
\テフロン加工の敷石はフランクフルトの目抜き通りであるツァイルですでに実用化されている。採用されているのはRinn社(ギーセン近郊ホイヒェルハイム)が開発した敷石「Magnum」で、見た目は普通の敷石と変わらない。ただ、市の清掃社の担当者は「剥がす手間がかかることに変わりはない」と述べ、過剰な期待にくぎを刺している。
\ベルリン市当局は、試験導入した敷石の製造元や性能を明らかにしていない。
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