景気回復を背景に出張経費を拡大する企業が増え、ファースト・ビジネスクラスの利用も拡大してきた。国際航空運送協会(IATA)によると、6月のファースト・ビジネスクラスの利用者数は前年同月から16.6%増加、増加幅はエコノミーの9.5%を大きく上回った。ルフトハンザ傘下の出張事務管理サービス会社AirPlusは、欧州企業の出張フライトに占めるビジネスクラス利用の割合が今年6月に10%となり、2009年平均の9%から上昇したとしている。18日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。
\ドイツ企業の大半は昨年、経済危機を理由に出張経費を削減。このため出張件数は前年比11%減の1億4,500万件に後退し、出張費も12%減の410億ユーロに縮小した。
\今年は状況が改善。欧州企業の上半期の出張件数は前年同期から3%増加。出張費は7%拡大した。企業が支払う航空チケットの平均料金も上昇しており、今年1月の508ユーロから6月には554ユーロへと増加した。ただ、ファースト・ビジネスクラスの料金は危機前に比べなお20%低いという。
\景気回復に伴い、プライベートのビジネスジェットの需要も増加している。ドイツのビジネスジェット運航会社DC Aviationは今年上半期の運航時間が前年同期から10%増加したと発表。ボンバルディアなど小型ジェット機メーカーは大幅な受注増を見込んでいる。
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