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2010/9/1

経済産業情報

自動車のステータスが低下、「スマートよりiPhoneが上」=消費者調査

この記事の要約

自動車のステータス度が低下している。ミュンヘンの企業コンサルティング会社Progeniumが18歳以上のドイツ人1,000人を対象に実施したアンケート調査によると、「マイカーはステータスシンボル」と答えた人はわずか17% […]

自動車のステータス度が低下している。ミュンヘンの企業コンサルティング会社Progeniumが18歳以上のドイツ人1,000人を対象に実施したアンケート調査によると、「マイカーはステータスシンボル」と答えた人はわずか17%にとどまった。一方、41%は「自動車は交通手段の1つにすぎない」と回答。特に女性、大都市や旧西独地域の住民、購買力のある高齢者層でこの傾向が強かった。

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今回の調査では、回答者にいくつかの製品のステータス度を学校の成績(1~4で1が最も高い)と同じように評価してもらった。それによると、高級服(2.0)やセーシェル諸島への旅行(2.3)、iPhone(2.9)のステータス度は超小型車スマート(3.2)や大衆車オペル(3.5)を上回った。高級車メルセデス(2.0)の価値もサッカーW杯の決勝戦のチケットと並んでいる。唯一の例外は高級スポーツカーのポルシェで、ステータス度は最高の1.8となった。

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若者の自動車離れも進んでおり、私立経済専門大学の研究機関Centers of Automotive(ベルギッシュ・グラートバッハ)が3月に発表したアンケート調査では、調査対象となった18~25歳のドイツ人の20~30%が自動車をステータスシンボルと考えないと回答した。Progeniumは「自動車メーカーは価値観が変化した消費社会に対応するため、新しいマーケット戦略を検討すべき」と指摘している。

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