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2010/10/27

経済産業情報

駆動装置・フルードパワー業界が急回復

この記事の要約

ドイツ機械工業会(VDMA)の駆動装置、フルードパワー両部会は21日、独両業界の生産高が今年、経済危機発生前の2006、07年水準まで回復するとの見通しを明らかにした。昨年急減した受注がV字回復しているためで、両部会の部 […]

ドイツ機械工業会(VDMA)の駆動装置、フルードパワー両部会は21日、独両業界の生産高が今年、経済危機発生前の2006、07年水準まで回復するとの見通しを明らかにした。昨年急減した受注がV字回復しているためで、両部会の部長を務めるハルトムート・ラオエン氏は「灰の中からよみがえる不死鳥のように危機を脱した」と言い切った。

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独駆動装置業界の売上高は昨年120億ユーロで、前年から27%後退。フルードパワー業界は41%減の40億ユーロに落ち込んだ。今年は駆動装置で15%、フルードパワーで33%の成長が見込まれている。

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今年の受注は駆動装置で81%増加する見通し。国外が87%増、国内も72%増とともに大きく伸びる。

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フルードパワーでは油圧・水圧機器が109%増と3ケタ台の成長が見込まれている。国外が137%、国内も78%増加する。空気圧機器は45%増(内訳:国外51%増、国内45%増)となる見通し。

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来年については、米国市場の縮小や中国経済の減速、金融市場のリスクなど不透明要因があるものの、世界経済の環境が大幅に悪化しない限り、駆動装置業界の売上高で8%増、フルードパワー業界で同10%増を見込む。国内にメーカー、顧客企業、研究機関を結びつける独自のネットワークがあることがドイツ企業の強みになっているという。

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