欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2010/12/1

経済産業情報

独リース市場、今年は4%拡大

この記事の要約

独リース事業者全国連盟(BDL)は11月23日、ドイツのリース市場(新規契約ベース)が前年比4.0%増の436億ユーロに拡大するとの見通しを示した。経済危機で昨年急減した需要は今年の下半期から回復しており、来年は成長率が […]

独リース事業者全国連盟(BDL)は11月23日、ドイツのリース市場(新規契約ベース)が前年比4.0%増の436億ユーロに拡大するとの見通しを示した。経済危機で昨年急減した需要は今年の下半期から回復しており、来年は成長率が高まると予想している。

\

今年の成長をけん引するのは不動産リースで、前年比35.6%増の26億ユーロに拡大する。主力の動産リースは2.5%増の411億ユーロと伸び率が小さい。BLDのマルティン・ムーダースバッハ会長はこれについて、好景気に見合うほど銀行融資が伸びず、設備投資費用を自ら捻出する企業が多かったためと説明した。

\

分野別では航空機・船舶・鉄道車両向けリースの伸び率が最も大きく、108%に達する。これに工場・倉庫(伸び率46%)、商業施設・オフィスビル(同29%増)が続く。全体の64%を占める自動車は3%増と伸び率が小さい。昨年の新車購入補助金の反動で個人向けリースが54.8%減の26億ユーロへと激減することが足かせとなる。生産設備は2%増、オフィス機器は3%減、通信機器類は3%減となる見通し。

\

リース市場で来年、大幅拡大が見込まれるのは、車両や生産設備のリース契約がすでに数多く結ばれているためだ。今年結ばれた契約でも納入が来年になれば来年の売り上げとなるという事情がある。

\