ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した2010年11月の乗用車新車登録台数は26万2,262台で、2年前の08年11月を12%以上上回った。新車補助金の効果がわずかに残っていた09年11月に比べると、6.2%少ないものの、新車市場は特需後の反動が終わりおおむね正常化したもようだ。
\販売台数が伸びたブランドは計19で、前月の12から大幅に増えた。ドイツ車ではポルシェ(68.9%増の1,684台)、BMW/Mini(28.8%増の2万5,006台)、メルセデス(10.4%増の2万9,408台)、アウディ(1.0%増の2万2,824台)の高級車4ブランドが増加し、昨年好調だった大衆車ブランドは軒並み減少した。外車では三菱が149.4%増の2,344台とダントツの伸びを記録。シボレー(44.5%増の2,404台)とスバル(44.2%増の891台)も大幅に増えた。
\三菱とスバルを除く日本車の実績はスズキが13.3%増の3,132台)、マツダが1.4%増の3,555台、ダイハツが7.6%減の415台、ホンダが7.8%減の2,226台、トヨタ/レクサスが21.7%減の7,306台、日産/インフィニティが37.5%減の5,523台。韓国ブランドは現代が12.6%増の7,086台、起亜が17.5%減の2,432台だった。
\車種別ではオフロード車の増加幅が最も大きく、46.4%に上った。アッパーミドルクラス(35.5%増)とスポーツ車(16.1%増)も2ケタ増と好調。バンとミドルクラスはわずかに増えた。
\新車登録に占める最新の欧州排ガス基準「ユーロ5」に対応した乗用車の割合は87.1%に達した。また、走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均149.0グラムとなり、2カ月連続で150グラムを下回った。新車登録に占めるディーゼル車の割合は46.0%で、今年最高を記録している。
\1~11月の乗用車新車登録は前年同期比25.2%減の268万5,889台。KBAは2010年の同登録台数が290万台に上ると予想している。
\トラックの新車登録は11月が前年同月比32.7%増の2万3,963台、1~11月が前年同期比14.2%増の21万4,455台。オートバイはそれぞれ11.7%減の3,365台、10.0%減の13万6,876台だった。
\ \国内生産、2011年は580万台に
\ \一方、ドイツ自動車工業会(VDA)は同日、国内乗用車新車登録が今年は292万台、来年は310万台になるとの予測を発表した。輸出については今年が23%増の420万台、来年が5%増の440万台を見込む。国内生産台数に関しては来年およそ580万台となり、5%増加するとの見方を示した。自動車業界(部品メーカーを含む)の今年第4四半期の工場稼働率は約85%で、09年第2四半期の62%から大幅に回復。特に乗用車メーカーは87%と高い。自動車部品メーカーも81%を超える。
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