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2010/12/15

経済産業情報

15歳学力が改善=OECD国際学力テスト、読解力で男女差大きく

この記事の要約

経済協力開発機構(OECD)は7日、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシー(自然科学)の3分野を対象に2009年に実施した国際学力到達度テスト(PISA)の結果を発表した。ドイツは自然科学では前回を4ポイント上回る5 […]

経済協力開発機構(OECD)は7日、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシー(自然科学)の3分野を対象に2009年に実施した国際学力到達度テスト(PISA)の結果を発表した。ドイツは自然科学では前回を4ポイント上回る520点を獲得し、参加65カ国・地域全体で13位を獲得。数学も9ポイント増の513点(同16位)へと改善し上位クラスに食い込んだ。一方、読解力は改善がみられたものの、497点(同17位)と平均レベルにとどまった。(表参照)

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今回のテストで重点が置かれた読解力では、性別による学力差が目立った。ドイツでは習熟度レベル(6が最高)で5以上に達した女子が同性全体の11%だったのに対し、男子は4.4%にとどまった。また、男子の平均得点は女子を40ポイント下回った。得点差40点は1年分の学力差に相当するという。

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両親ともドイツ人の子供と移民の子供との学力差は依然としてあるものの、得点差は2000年の84点から56点に縮まった。

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親の社会的地位や収入が子供の学力を左右する傾向はドイツで依然として顕著だった。ただ、今回の調査では子どもの通う学校間の格差が学力に甚大な影響を与えることも明らかになった。子どもの社会的な背景がほぼ同じであっても、学校によって成績に100点以上の開きがあったという。

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