13日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙がフランクフルトに在住する投資銀行アナリストの予測をもとに報じたところによると、2011年にドイツで株式公開(IPO)する企業は5~6社にとどまる見通しだ。11年の上場を目指していた企業の数社が年内にIPOを前倒ししたうえ、ギリシャを震源地とした欧州の信用不安で来年のIPOを見送る企業が増えるため。これに対し、仏Societe Generaleのアナリストは「少なくとも10~15社」、アーンスト&ヤングのアナリストは「最大20社」とやや楽観的な見通しを示す。
\件数の予測はアナリストによって開きがあるものの、IPOのほとんどはプライベート・エクイティによる持ち株売却という点では見方が一致している。
\FAZ紙によると、IPOの有力候補は衣料品ディスカウントTakko Holding(投資会社Advent Internationalが保有)、不動産開発GSW(同Cerberusと Goldman & Sachs)、産業部品Norma(3i Group)など。可能性は低いもののファクタリング大手GE Heller Bank(GE Capital)の名も挙がっている。
\2010年1月からこれまでのIPOは12件。公開益が最も大きかったのはケーブルテレビ大手Kabel Deutschland(7億5,900万ユーロ)で、化学品卸売・輸送Brenntag(7億4,750万ユーロ)がこれに次いだ。
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