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2011/2/9

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Muenchener Rueck―自然災害響く、2010年は減益に―

この記事の要約

保険大手のMuenchener Rueck(ミュンヘン)が3日発表した2010年12月期暫定連結決算の最終利益は24億3,000万ユーロとなり、前期を5%下回った。大規模な自然災害が多発し主力の再保険部門で業績が悪化した […]

保険大手のMuenchener Rueck(ミュンヘン)が3日発表した2010年12月期暫定連結決算の最終利益は24億3,000万ユーロとなり、前期を5%下回った。大規模な自然災害が多発し主力の再保険部門で業績が悪化したことが影響。金融投資の収益が7億ユーロ増の86億ユーロへと拡大したものの、保険金膨張の穴を埋めきれなかった。元受部門は好調で、利益が79%増の6億6,000万ユーロへと拡大している。

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再保険部門は自然災害の支払い保険金額が前期の2億ユーロから15億6,000万ユーロへと膨らんだ。最大の足消せとなったのはチリ地震。ニージーランド地震でも3億4,000万ユーロを支払った。コンバインドレシオ(味損害率と正味事業比率の合計値。100を超えると支出が収入を上回る保険引受損失が発生していることを意味する)は95.3から100.5へと悪化している。収入保険料は236億ユーロで、前期の218億ユーロから拡大した。

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元受部門は国外事業が好調だったほか、国内でもすべての事業が業績を拡大。収入保険料は5%増の175億ユーロに拡大した。コンバインドレシオは93.2%から96.8%へと悪化したものの、指標となる100を下回っており、引受損失を被っていない。

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経営陣は配当を1株当たり6.25ユーロとし、前の期の5.75ユーロから50セント引き上げる方針。また自社株買いを継続し、その規模を4月半ばまでにこれまでの7億5,200万ユーロから10億ユーロへと拡大する意向だ。

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2011年は最終利益で横ばいの24億ユーロを見込む。オーストラリアの大規模洪水に伴う保険金支払額が約5億4,000万ユーロ(その半額は2010年12月期に計上済み)に達する見通しで、業績予測に慎重になっている。

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