中国がドイツの原子力研究者、技術者の獲得に強い関心を示している。日本の原発事故をきっかけにドイツが原発廃止の方向性を明確に打ち出したことを受け、原子力関係の研究・開発がドイツ国内では先細りする可能性があるためだ。中国原子力産業協会(CNEA)のXu Yuming副事務局長は独『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に対し、「ドイツの原発は世界クラスだ」と述べ、ドイツの専門家に研究や就労の機会を提供する考えを示した。ドイツの原子力技術者が中国の研究開発活動に数多く参加するようになれば、トランスラピッド(ドイツが開発したリニアモーターカー)に続く中国への不本意な技術移転につながる恐れがある。
\