三井住友海上火災保険がドイツ事業を強化する。同国に大陸欧州事業を統括する新会社を設立、適切な候補があれば買収も実施する。同社関係者への取材をもとに『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が5月30日付で報じた。
\三井住友海上はこれまで、経営資源をアジアに集中させてきた。今後は欧州市場の開拓に本腰を入れる方針。
\ドイツでは2007年からローカル企業を対象とした損害保険事業を展開している。2010年の保険料収入は6,450万ユーロで、欧州事業全体の約70%を占める。ドイツの企業向け保険市場におけるシェアは1.5%。
\独事業はケルン事務所が行っているものの、保険金支払いのリスクはロンドンの欧州事業統括会社が引き受けている。ドイツ事業を担当するライナー・グライス氏がFTD紙に語ったところによると、ドイツの顧客企業は保険金支払いの担い手が国外のロンドンにあると、契約締結をためらう傾向があるため、ドイツに保険金支払いを引き受ける新会社を設立する必要があるという。
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