電機大手のSiemens(ミュンヘン)は18日、ギーセン・マールブルク大学病院で進めてきたガン粒子線治療の商業化プロジェクトを凍結すると発表した。治療施設の経済性が確保できないと判断したためで、今後は当該施設を研究開発目的で利用する意向だ。
\Siemensは病院大手Rhoen Klinikum AGと提携し、ギーセン・マールブルク大学病院にガン粒子線治療施設を開設、Rhoen Klinikumは2009年末に運営を開始した。当初の計画では年間2,500人の患者を見込んでいたが、2010年の利用者数は数百人にとどまった。同施設はサッカー場の半分ほどの大きさで、設置・運営コストがかさむため、採算をとるには多くの患者数が必要だった。
\Siemensは同様のプロジェクトをシュレスヴィヒ・ホルシュタイン大学病院でも実施する計画だったが、今回の凍結を受けて大幅な見直しを迫られそうだ。
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