欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/8/3

経済産業情報

全身スキャナー、アラーム発生率70%超で「不合格」

この記事の要約

ハンブルク国際空港で昨年9月に試験導入されたセキュリティーチェック用全身スキャナーは、試験が終了した今年7月末までのアラームの誤報が異常に多く実用に耐えなかったようだ。7月31日付『ヴェルト・アム・ゾンターク』紙などが報 […]

ハンブルク国際空港で昨年9月に試験導入されたセキュリティーチェック用全身スキャナーは、試験が終了した今年7月末までのアラームの誤報が異常に多く実用に耐えなかったようだ。7月31日付『ヴェルト・アム・ゾンターク』紙などが報じた。

\

今回「不合格」となった全身スキャナーはL-3 Communications社製で、液体爆弾など金属以外の物質も探知できる。ハンブルク空港には2台が投入され、約79万人の搭乗客を対象に身体チェックが行われた。独連邦警察が内務省に提出した報告書によると、アラーム発生率は70%超で、宝飾品やブーツ、衣服のしわや重ね着、被検者の動作などに反応した誤報が多かったという。従来の通過式検査機器に比べ金属の感知度が低いことも判明しており、性能引き上げの必要性が指摘されている。

\

ハンスペーター・フリードリヒ連邦内相は今回の試験結果を分析し、1カ月以内に最終報告を発表する。欧州連合(EU)は全身スキャナーの導入を域内全域で義務化する方針だが、今回の結果は影響を与えそうだ。

\