欧州中央銀行(ECB)が7月28日公表したユーロ圏の貸出動向に関する最新調査で、2011年4-6月期(第2四半期)に法人・住宅ローン向けで貸出基準を緩めた銀行が小幅ながら増えたことが分かった。消費者金融では変化がない。7-9月期は法人向けで基準がやや引き締められる一方、消費者金融ではわずかに緩む見通し。
\ECBの貸し出し動向調査は四半期ごとに実施されており、今回はユーロ圏の銀行124行(回答率100%)を対象に6月17日から7月1日にかけて行われた。それによると、4-6月期に企業向けの貸付基準を「厳しくした」銀行の割合は「緩めた」銀行を2ポイント上回ったものの、1-3月期(同4ポイント差)に比べるとその差が縮まった。住宅ローンも同様で、「厳格化した」と「緩めた」の差は13ポイントから9ポイントに縮まっている。一方、消費者金融は7ポイント差で変化がなかった。
\7-9月期の見通しは、法人向けが6ポイント差(前期比4ポイント増)、住宅ローンで9ポイント差(変動なし)、消費者金融が6ポイント差(1ポイント減)となっている。
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