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2011/9/7

総合 - ドイツ経済ニュース

中道右派の退潮続く、州議選で社民・緑の党が大勝

この記事の要約

ドイツ東北部のメクレンブルク・フォーポマーン州で4日、州議会選挙があり、即日開票の結果、中道左派の社会民主党(SPD)と緑の党が得票率を大きく拡大した。国政レベルの与党である中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)と自由民 […]

ドイツ東北部のメクレンブルク・フォーポマーン州で4日、州議会選挙があり、即日開票の結果、中道左派の社会民主党(SPD)と緑の党が得票率を大きく拡大した。国政レベルの与党である中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)と自由民主党(FDP)はともに大敗、昨年5月のノルトライン・ヴェストファーレン州議選から続く後退に歯止めをかけられなかった。メルケル連邦政権がユーロ危機への有効な対策を打ち出せないことへの有権者の不満などが改めて確認された格好だ。

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SPDは得票率を2006年に行われた前回選挙の30.2%から35.7%へと5.5ポイント拡大した。また、緑の党は同3.4%から8.4%へと5ポイント伸ばして同州議会に初進出。同時に国内16州の州議会すべてに議員を送り込むことも初めて実現した。このほか、最左派の左翼党が16.8%から18.4%へと得票率を伸ばしている。

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CDUは28.8%から23.1%へと5.7ポイント後退。FDPは9.6%から2.7%へと急低下し、議席獲得に必要な5%を大きく割り込んだ。極右政党NPDも7.3から6.0%へと後退している。

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各党の獲得議席数はSPDが28(前回23)、CDUが18(同22)、左翼党が14(13)、緑の党が6(0)、NPDが5(6)。FDPは前回獲得した7議席をすべて失った。

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SPDは今後、CDUか左翼党のどちらかと連立政権を樹立する方針だ。政策的に最も近い緑の党とは過半数議席を確保できないため、政権交渉を行わない。

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