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2011/9/7

企業情報

Daimler AG―EVのコンセプトカーをBASFと開発、IAAで公開へ―

この記事の要約

自動車大手のDaimler(シュツットガルト)は1日、電気自動車(EV)のコンセプトカーを化学大手のBASFと共同開発したと発表した。省エネ、樹脂部品の投入により車体軽量化、車内温度管理の効率化などを追求。これらの効果に […]

自動車大手のDaimler(シュツットガルト)は1日、電気自動車(EV)のコンセプトカーを化学大手のBASFと共同開発したと発表した。省エネ、樹脂部品の投入により車体軽量化、車内温度管理の効率化などを追求。これらの効果によりEVの弱点とされる航続距離の拡大を実現した。13日に開幕するフランクフルト国際モーターショーで公開する。

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同EVは超小型車ブランドSmartをベースに作製、「Forvision」と命名した。染料をベースとする透明な有機太陽電池をルーフに搭載しているのが最大の特徴で、同電池で発電された電力はカーエアコンに利用する。これにより、駆動用電池の負担を軽減し、航続距離を引き上げる。エアコンの消費電力抑制に向けてはこのほか、◇ドアに断熱素材を投入する◇熱放射を反射するポリマー薄膜をフロントガラスとウインドウに塗布する――などの工夫を施した。

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軽量化に向けては車体などの耐力部品を金属から繊維強化プラスチックに切り替えた。また、史上初の完全プラスチック・ホイールを採用し、ホィール重量を計12キログラム引き下げた。

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『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、天気が良くクーラーを強く効かせる日でも航続距離は最大170キロメートルに達するという。同モデルを量産化する計画はない。

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