ドイツ音楽産業連盟(BVMI)など3団体は8月30日、デジタルメディアコンテンツのダウンロード利用に関する調査結果を発表した。それによると、2010年に音楽、動画、電子ブックなどのデジタルファイルをインターネットでダウンロードないしストリーミングで直接再生したことがある人は1,440万人(国民の22%)で、このうち370万人(国民の5%)が違法ダウンロードを行っていた。コンテンツの種類によっては違法ダウンロードの割合が8割を超えており、メディア産業に大きな打撃を与えていることが浮き彫りになった。
\コンテンツ別のダウンロード件数(合法・違法の合計)は楽曲(シングル)が4億1,400万曲、アルバムが6,200万タイトル、オーディオブック・電子ブックがともに2,300万冊、映画が6,500万本、テレビ番組が3,800万本だった。違法ダウンロードの割合が最も高かったのは映画(83%)で、アルバム(74%)、テレビ番組、電子ブック(ともに61%)も高かった。一方、シングル(45%)とオーディオブック(26%)は合法ダウンロードが多数派を占めた。
\違法ダウンロードの防止策については、違法ダウンロードを行った当事者の81%が「違法ダウンロード前に画面上に警告文が表示されれば、ダウンロードを思いとどまる」と考えており、違法行為であることを事前に意識させることが大きな抑止力となることが分かった。
\BVMIなどはこれを踏まえ、違法ファイル共有サイトなどにアクセスしたユーザーのパソコン画面に警告文を出すことを義務化するなどの対策を政府に求めた。
\今回の調査はBVMI、独書籍取引協会、著作権侵害追求協会(GVU)が市場調査機関GfKに委託して実施したもので、10歳以上のドイツ人1万人を対象に、インターネットにおけるデジタルメディアの利用やファイルの保存・コピー作成、違法ダウンロード元などについて調べた。
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