ドイツ工作機械工業会(VDW)は19日、独業界の2011年生産成長率を従来予測の30%に据え置いた。景気はピークを過ぎたものの、受注残高が大きいためだ。主要顧客産業の投資意欲が依然として高いこともプラス材料としている。
\今年1~7月の新規受注高は前年同期を91%上回った。6月時点の受注残は過去最高の9.7カ月に達しており、独メーカーの生産は来年も高水準を維持する見通しだ。7月の工場稼働率は95%に達し、09年半ばの70%未満から大きく回復している。
\世界経済は減速が鮮明になっているものの、自動車、航空機など主要顧客産業の投資予算は今年が11%、来年も10%拡大するという。
\今年上半期の輸出高は前年同期を3分の1以上、上回った。米国向けは自動車産業がけん引車となり67%増加。中国向けはこれまで同様、最も大きかった。
\VDWは西欧、米国、BRICs諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)の工作機械市場規模が2015年に約680億ユーロとなり、2010年から倍増すると予想。成長を主導する新興諸国でハイエンド製品の需要が高まっているため、同分野に強いドイツ勢の先行きは明るいとしている。
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