出版大手のWeltbild(アウグスブルク)はこのほど、新型の電子ブックリーダー「eBook Reader 3.0」を発売した。通常価格は119ユーロだが、当面はこれまで最低だった米Amazonの「Kindle」を約40ユーロ下回る59.99ユーロに設定。AmazonやGoogleに対抗するとともに、電子書籍の需要を掘り起こす狙いだ。
\eBook Reader 3.0は、独Trekstor社製。高速、軽量(282グラム)、コンパクト(13×18×1センチ)なうえ、7インチの液晶カラーディスプレーを搭載しており、快適な読み心地を提供する。最大2,000タイトルを保存できる。
\ドイツでは電子書籍が書籍売上全体に占める割合が米国などに比べ低いものの、2015年までに最大25%に拡大するとみられている。独情報通信業界連盟(Bitkom)の調査によると、独電子ブックリーダー市場は今年約33%増の3,100万ユーロに拡大する見通しだ。
\Weltbildはここ数年間、デジタル事業を拡大しており、クリスマス前にはタブレット端末を200ユーロ以下で市場投入する予定。また、Googleの「Android」やAppleの「iOS」に対応したアプリを提供することで、自社のオンラインショップへのアクセスを促進する。
\同社のクラウス・ドリーバー社長は、「多読家はますます電子書籍を選んでいる。電子ブックリーダーや電子書籍は幅広い層に定着した」と述べ、今夏以降、需要が高まっていることを明らかにした。
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