複合企業の独Evonik(エッセン)は16日、動物添加剤メチオニンの生産施設をシンガポールに建設すると発表した。投資規模は約5億ユーロで、同社の化学投資では過去最大の規模。食肉消費が急増するアジアの需要を取り込む意向だ。
\年産能力15万トンの工場を建設し、2014年下半期から生産を開始する。これにより、同社はメチオニン生産能力を2010年の36万トンから58万トンへと拡大。世界最大手メーカーとしての地位を一段と強化する。世界市場規模は87万トン(2010年)。
\メチオニンは動物の体内で十分な量を合成できない必須アミノ酸の1つ。これまでは畜産が盛んな欧米が主な市場で、Evonikの既存工場もベルギーのアントワープ、独ヴェッセリング、米モービル(アラバマ州)にある。
\