重電大手のスイスABB(チューリヒ)は1月30日、低圧機器大手の米Thomas & Bettsに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。米国事業を強化する狙いで、買収が成立すると同社は低圧機器の分野で北米市場有数のメーカーに浮上する。TOBはThomas & Betts経営陣の支持を受けている。
\Thomas & Bettsの株主に対し1株当たり現金72ドルを支払う方針。これは前営業日(27日)の終値を24%以上上回る水準で、買収総額は39億ドルに上る。クロージングは年央となる見通し。
\ABBはThomas & Bettsが買収後1年目から増益に寄与し、2016年からは調達コストを年約2億ユーロ圧縮できると予想している。統合コストは8,000万ユーロを見込む。
\ABBは米国事業を強化しており、2010年にはエネルギー管理ソフトメーカーのVentyx、11年にも産業用モーター大手のBaldor Electricを傘下に収めた。買収金額はそれぞれ10億ドル強、40億ドル強に達した。
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