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2012/5/23

経済産業情報

独太陽電池業界、3分の2が淘汰見通し

この記事の要約

ドイツの太陽光発電(PV)業界が氷河期に突入し始めている。企業コンサルティングGoetzpartnerの調査レポートによると、供給過剰によるセル価格下落やアジア勢の台頭を背景に国内業界の整理統合が進み、主要メーカー数は現 […]

ドイツの太陽光発電(PV)業界が氷河期に突入し始めている。企業コンサルティングGoetzpartnerの調査レポートによると、供給過剰によるセル価格下落やアジア勢の台頭を背景に国内業界の整理統合が進み、主要メーカー数は現在の232社から2017年には約3分の1の86社へと減少する見通しだ。同レポートを入手した『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が15日付で報じた。

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再編の度合いは分野によって異なる。高い技術力が必要な発電プラントメーカーは47社から26社へと減少するものの、半数以上が5年後も生き残る。一方、中国をはじめとするアジアメーカーが勢力を伸ばしている部品関連メーカーでは半数以上が消滅。シリコンウエハーで2社に1社、ソーラーセルで3社に2社、ソーラーモジュールで7割以上が市場から淘汰されるという。

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Goetzpartnersの担当者は、「ソーラーセルのみ、モジュールのみといった単一の事業に依存するメーカーでは生き残りのチャンスがほとんどない。プロジェクト管理やサービスなど事業の多角化によって経営基盤を固め、ある部門の不振を他部門で相殺できる体制を備えていくことが重要」との考えを示した。

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