1月に倒産したドラッグストア独最大手Schlecker(エーインゲン)の債権者委員会は1日、同社の清算を決定した。事業を長期的に継続するメドが立たないうえ、買収に関心を示す投資家との交渉もまとまらなかったためだ。今後は店舗や不動産、国外子会社などの資産を個別に売却していく。子会社Ihr PlatzとSchlecker XLは独投資会社Dubagが買収する方向。
\Schleckerの大口債権者は5月25日、同社の売却交渉を1週間で打ち切る方針を決定。管財人はこれを受け、買収に関心を示す投資家との交渉成立に向けて注力してきたが、条件が折り合わなかった。買収提示額が低かったためで、分割売却した方が得策と判断した。
\Schleckerに対しては倒産後に閉鎖された店舗の従業員が多数、解雇撤回訴訟を起こしている。このため、投資家が同社を買収した場合は大きなリスクを抱え込む公算が高く、この事情も売却交渉のネックとなった。
\同社の資産売却は近日中に始まる。従業員1万3,200人は今月末までに解雇される見通しだ。
\ \■仏事業は小売大手Systeme Uが買収
\ \フランス事業は同国の食品スーパー大手Systeme Uが買収することが決まった。Systeme U はSchleckerの139店舗を取得、スーパーマーケットへと切り替えていく。取引金額は明らかにしていない。
\Schleckerは1991年に仏市場に進出した。同国の売上規模は8,200万ユーロ。
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