社会の高齢化を背景にドイツで生産年齢人口(15~64歳)が減っているにもかかわらず、職業に従事する人は増えている。高齢労働者の就業率が上昇しているためで、生産年齢人口減少の影響は十二分に相殺されている。
\連邦労働局(BA)傘下の労働市場・職業研究所(IAB)が6日発表した調査レポートによると、2010年の生産年齢人口は5,397万人で、1991年の5,514万人から117万人減少した。一方、就労者数は3,942万人から4,128万人へと186万人増加。就業率は71.1%から76.5%へと5.4ポイント上昇した。
\就労者数を年齢層別でみると、60~64歳の層で増加幅が最も大きく、2.28倍に拡大した。就労者全体に占める40~64歳の割合も42.1%から57.9%に増えて過半数に達している。(表を参照)
\年齢別の就業率をみても、60~64歳では20.8%から44.2%へと大幅に上昇。55~59歳でも18ポイント増えて79%に達した。
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