市場調査大手ニールセンがこのほど実施したネットショッピングに関する国際調査で、食料品をインターネットで購入したいと考えているドイツ人は7%に過ぎず、世界平均(26%)を大きく下回ることが分かった。衣料・アクセサリー、旅行予約など他の品目では世界平均と大差がなく、食品をネット購入することへの抵抗感がドイツでは根強いことが浮き彫りになった(グラフ参照)。
\ニールセンは世界56カ国のオンラインユーザー2万8,000人以上(うちドイツ人は500人)を対象に、今後3~6カ月以内にインターネットで購入する予定のある商品・サービスを質問した。
\ドイツ人ユーザーを対象にした調査では、衣料・アクセサリーが39%でトップ。2位は書籍/新聞/雑誌(印刷版、同29%)、3位は旅行関連の予約(28%)だった。4位以下は「イベントチケット」「コンピューター/ゲームソフト」「家電」が続いた。一方、「食料品/飲料」と「掃除用品」はいずれも7%で18位にとどまった。
\市場関係者は食品ネット通販の人気が低い背景として、スーパーの熾烈な価格競争と小売店舗密度の高さを挙げる。ドイツでは食品小売店舗網の密度が欧州の周辺国に比べ最大で50%高く、アルディやリドルなどディスカウントストアのシェアも40%と高い。最寄りのスーパーでの買い物に時間がかからないうえ価格もネット通販より低いため、店頭では入手できないニッチ商品でなければオンライン通販を使うメリットはないという。
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