財界系シンクタンクのIWドイツ経済研究所は2日、独製造業の人件費が昨年3.5%上昇し、国外諸国の平均値2.2%を大きく上回ったと発表した。ドイツ経済の好調と人材不足が反映された格好。IWは人件費が大幅に上がり続けると国際競争力が低下するとして警戒感を示した。
\2000年以降のドイツの人件費上昇率は年2%程度にとどまっており、これを下回るのは日本とスイスのみという。
\被用者1人当たりの人件費は1時間35.66ユーロ(11年)で、世界で7番目に高かった。最高はノルウェーの52.61ユーロ。これにスイス(44.96ユーロ)、ベルギー(40.66ユーロ)、スウェーデン(40.46ユーロ)が続くなど、西欧諸国は総じて高い。日本は27.46ユーロ、米国は23.81ユーロ、韓国は15.34ユーロだった。(グラフ参照)
\ドイツを地域別にみると、西部は37.57ユーロ、東部は22.42ユーロで、その差は40%に上る。東部の人件費が安いのは生産性の低さと関係しているという。
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